「対面」私の正体【#7】その日から変わる私の生き方

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前回「準備」からのつづき。

目次

初対面

たくさんの紙形式の質問に答え、待つこと1時間ほど、ついに先生との対面となります。後に「主治医」として私の支えになってくださる先生です。

私よりも10歳ほど上の年齢でしょうか。優しそうで落ち着いた話し方の先生です。精神科医にとって、患者の話に耳を傾けることは治療そのもの。その「聴く力」を十分に備えた方だと感じました。

判明する私の正体

向かい合って椅子に腰掛け、少し先生が私の回答用紙を見た後に告げられます。

【ASD(自閉スペクトラム症)とは?】
​社会的なコミュニケーションの難しさや、特定のこだわり、感覚の過敏さなどを持つ「生まれつきの脳の特性」のことです。以前は「アスペルガー症候群」などと呼ばれていましたが、現在は境界線のない一つの個性として「スペクトラム(連続体)」と呼ばれています。
​「スペクトラム」とは、虹のような連続した色の階調を意味します。
​「ここからが障害」という明確な境界線があるわけではありません。

・​対人関係の距離感が極端
​・こだわりが強く、変化が苦手
​・五感(音や光など)が過敏、あるいは鈍感

​これらの特性が、人によって「濃い部分」もあれば「薄い部分」もある。人それぞれのパレットがあり、一人として同じ色はいない。それが自閉スペクトラム症という個性なのです。

答え合わせ

人によっては、落胆、安心、拒絶、迷いなど感情を揺さぶられる人もいることでしょうが、私は、ほぼ発達障害であることは自覚していたので、「やっぱり」というある意味で安心感にも似た感情でした。

ただし、その中でも意外だったのが「ASDがメイン」であること、もちろんADHDも併発していますが、全く想像もしていませんでした。

まさかという気持ち

私たちが子どもの頃、「自閉症」「アスペルガー症候群」と呼ばれる症状・特性がありましたが、今ではそれらが統合され、「自閉スペクトラム症(ASD)」と呼ばれるようになったそうです。

それにしてもまさか自分がこのカテゴリーに入っていたとは驚きでした。

もう一つの驚き

発達障害のラベルがついたことも驚きですが、それよりも驚いたのは「初診で診断名がついたこと」です。

どこを見ても「初診で診断名がつくことはまれ」と書かれていて、体験者のブログなどでも「診断名がつくまで2ヶ月かかった」などと書かれていることも少なくないです。

事前の準備と特性の強さからか?

私の場合、180項目に及ぶ私生活での困りごとを記入した用紙を事前に準備したことがひとつ。

そして、特性が顕著に表れていた(診断基準に合致するエピソードが明確であった)ことも診断名が早くつく結果に繋がったのだと考えられます。

これからのこと

先生が発達障害を伝えられても私が落ち込むわけでもなく、迷うわけでもなく、割とケロッとしていたので、こうおっしゃられました。

その言葉がそのときの私の心情にいちばん近いもので、自分が何者なのか、見えない何かに動かされてきたこと、うまくいかなかった理由など、波がサーッと引くようにクリアになった状態でした。

治す薬は存在しない

発達障害と告げられたからといって、すぐに劇的な治療が始まるわけではありません。発達障害そのものを完治させる「治療薬」は存在しないのです。

ADHDであれば脳内の神経伝達物質の働きを調節し、症状を改善するお薬はありますが、私がメインで患っているASDに関しては、周辺症状を緩和するお薬しか存在しないようです。

そこを踏まえた上で今後はずっと発達障害という症状とうまくお付き合いしていくお話を伺いました。

またそのためのカウンセリングなどでも毎月病院に通うこと、必要に応じて薬物療法なども試してみることができる話も出ました。

特性もわたしの一部

私にとっては、50年も連れ添ってきた特性です。それが私の本質とは関係なく人に迷惑をかけてしまったり、ルーズな面があったとしても、ここまで来たら私の一部であることは間違いありません。

とりあえずこれからの自分を俯瞰で見つめながら、適宜軌道修正し、残りの人生を楽しむことに決めました。

これからは、私の第2の人生が始まるのです。

かかしくんの4コマ漫画第7話
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この記事を書いた人

50歳で初めて抱いた自分への「異変」。意を決して診断を受け、フタをあけたらASDとADHDという答えが待っていました。50年間の生きづらさの正体を知り、肩の荷が下りた今、ようやく始まった本当の自分の物語。一人で悩む方に寄り添い、共に解決策を探すブログ「フタをあけたらADHD」を運営しています。

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